Archive for the ‘映画’ Category

Somewhere

水曜日, 6月 8th, 2011

皆さんは観ましたか?
僕は先週の日曜日に渋谷シネクイントのレイトショーで観ました。
なんだか久しぶりに感想を書きたくなる映画でした。
大学の同級生の皆さんは、学生のころ、よかった映画を観るとすぐにその話をしたくって、
周りの人に「ねえねえあれ観た?」って、話しかける感じに心当たりがあると思いますが、
今そんな心境です。

ということで、つらつらと感想を書いてみます。

以下、少しネタバレ含みます。
  
  
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よくできた映画にはカット1つ1つに意味があって、それは一見、単体では不可解なものなのだけど、
それらを俯瞰でみたとき、それぞれがつながりあい、作用しあって、重層的な意味や情感を作り出す。
というようなことを、映画の勉強をすると教わるけど、「Somewhere」は、そんな映画でした。

現代では、そんな映画の作り方は、もはやはやらないのかもしれないけれど、
監督のソフィア・コッポラは、そういう意味ではやっぱりコッポラやその時代の映画から、
多くのものを受け継いでいるのだろうなと感じました。

映画は、ソフィア・コッポラの映画の中でもいちばん、単調なカットが多い映画かもしれないです。
あとストーリーも、「ロスト・イン・トランスレーション」と同じぐらい、劇的なことはなにも起きない。

なのだけど、いつの間にか、主人公のジョニー・マルコと、娘のクレアに気持ちを寄せて、
スクリーンを観ていました。
それは、彼の怠惰で無為な日常が、やたらと自分に重なるっていう個人的な理由もあると思うけど(笑)、
ソフィア・コッポラのマジックのようなものにかかっているようにも思えます。

ファーストシーン。
荒野にあるアスファルトのサークルを、何度も周回する黒いスポーツカー。
カメラはフィックス。クルマが手前の道を画面の左から右に通過して、画面から見切れ、
奥の道を画面の右から左に通過してまた見切れて、の繰り返し。
観客が退屈するころにクルマが画面の正面で止まり、男がクルマから出てきて、
何もない景色を眺める。画面が暗転して「Somewhere」のタイトル。

これは、荒野を無意味に周回するクルマが、この男の現状を表すとともに、
「Somewhere」のタイトルが、彼の心境や彼の将来を暗示するカットだと、
言葉では説明できるのだと思うけど、そのカットのことを、映画を全部観終わった後に思い返すと、
なんだかそれ以上のことを感じるというか、映画体験として心が動くというか、
そんな気持ちになります。印象深い映画を観たときって、その映画を観た直後は、
なぜ印象深いのか頭で理解できなくて、自分でも不可解な感じだけが残るのだけど、
数日後に思い返して、「ああ、そういうことだったのか」といたく納得したり、DVDで見返したら、
いろんなことを発見して、一人深く感動したりすることがあると思いますが、この映画には、
そんな気配を感じました。まあ要するに「また観たい映画」ということですね。

ファーストシーンだけでなく、他にも単調なシーンや、些細なカット、些細なセリフ、
些細な仕草がいっぱいあって(というかそればっかりで)、いま思い返しても、
娘のクレオの仕草を思い返すと、グッと来たりします。

僕は、「ああそういえば俺は、こういう映画が好きだったなぁ」と、もはやおっさん以外の何物でもない
心境になってしまったのですが、よかった映画について話したい欲求は相変わらずなので、
観た人はぜひ、おっさんトークにお付き合いください。

お家をさがそう

日曜日, 4月 10th, 2011

ヒューマントラスト渋谷で観ました。
なんだか久しぶりにロードムービーを観た気がします。

地味な映画ではあるけれど、なかなかよかった。
以下、ラストあたりの奥さんのセリフが印象深かったので
記憶をたよりに書きます。

(ややネタバレなのでご注意を)

(さらに…)

母なる証明

土曜日, 1月 2nd, 2010

http://www.hahanaru.jp/
「殺人の追憶」のポン・ジュノ監督が、兵役から復帰したウォンビンを起用したミステリー。殺人事件の容疑者にされた息子を救おうと真犯人を追う母親の姿を描く。

1日1日に観ました。
2010年1本目です。

「殺人の追憶」を初めて観た時もかなり衝撃を受けたけど、
それと同種の凄さがある映画でした。
2時間の中で、衝撃のあまり
スクリーンから目が離せなくなる場面が数回ありました。

基本的には、サスペンス、なのだろうけど、
そう括ってしまうにはあまりに登場人物たちの業のむき出しっぷりが凄いし、
ヒューマンドラマと括るにはあまりにカオス・・。

結構、観た人によって感想が異なる映画かと思います。

ポン・ジュノ監督の映画って、カット1つ1つに異様な力があって、
なおかつ正確な感じがして、すごいなと思いました。

お金を出してまで人間の業とか観たくないという人以外にはおすすめです。
サスペンスとしてもかなり面白いです。

リミッツ・オブ・コントロール

月曜日, 11月 9th, 2009

ジム・ジャームッシュの最新作。
シネカノン有楽町2丁目で観ました。

原題も「The Limits of Control」。
意味深げなタイトルです。
内容も意味深げでした。

僕は、もともとジム・ジャームッシュの映画がけっこう好きなのと、
映画を観ながらつべこべ解釈を加えようとするタイプなので、はまりました。
逆を言うと、設定やストーリー展開の説明がほとんどないので、
戸惑う人も多いかもしれません。

なぜエントリーに書こうかと思ったかというと、印象深い映画だったから
というのもあるんだけど、今回ジム・ジャームッシュはこの映画を通して、
それなりに強く、意識的に、現代に対しての自分の考えを提示している
のではないかと思ったからです。
(ジム・ジャームッシュにしてはちょっと珍しい感じがしました)

で、どんな考えかというと、それは観る人の「想像力」に委ねられているんだけど、
実は映画の最後、スタッフロールが終って幕が降りる直前に、ある言葉が表示されます。
多分ジム・ジャームッシュはそれなりに意図を持って、最後にその言葉を挿入していると
思うので、もしこれから観る人は、スタッフロールの最後まで観た方がよいかもですよ
ということを書きたくてこのエントリーを書いている次第です。
(そういわれると気になりますよね。フフフ・・)

で、僕はどんな風に感じたかというと、あまり詳しく書くとネタバレになるので、
考えたことを箇条書きで列記します。(というか備忘録です)

 ・最後のあの男は、何の象徴と言えばいいだろうか。
  現代とか?経済とか?メディアとか?
 ・俺も、いいかげん、情報の「消費」は、やめにしよう。
 ・「検索」に頼らなくても大丈夫なように俺も、重要なことはきちんと記憶しよう。
 ・なるほど。人生には、意味なんてない(らしい)。
  人はべつに、意義や目的や使命も背負って生まれてくるわけじゃない、ということかな。

以上です。
まとまってなくてすみません。

神様のパズル

日曜日, 4月 12th, 2009

神様のパズル

2008年6月7日公開。
監督:三池崇史
脚本:NAKA雅MURA
原作 機本伸司『神様のパズル』

機本伸司による第3回小松左京賞受賞作を三池崇史監督で映画化したSF青春ラブ・コメディ。落ちこぼれ学生と孤独な天才美少女が“宇宙創生”という壮大なテーマに挑む姿を、難解な物理用語を織り交ぜつつ、コミカルな恋模様と奇想天外なストーリー展開で描き出す。主演は「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」の市原隼人と「リアル鬼ごっこ」の谷村美月。

皆さんこれ観ました?
DVDで観たけどかなり面白かった。
三池映画のMYベスト5に入ると思う。
NAKA雅MURA氏の脚本もかなりいい。

内容は、宇宙を創造しようとする17歳の天才少女と、
ロック命のすし屋見習いの青年の話。
これで三池監督なんだからちょっと面白そうでしょ?

ストーリーの中に、宇宙の成り立ちや物理学について
言及するシーンが結構あるんだけど、それが
とてもわかりやすくて面白い。かつ、それらの理論が
結構ストーリー展開にきちんと組み込まれている。
(まあ本物の学者の人が観たらいろいろ突っ込み
たくなるのだろうけど)

偉そうなこというけど、三池監督って映画をまとめるが
すげえうまくなったなあと関心してしまった。
ちゃんと登場人物たちに感情移入できて、観ていて
カタルシスがある青春映画になっている。
でも三池ワールドは失ってない。
少しセーブしている感はあるけど。

「神様のパズル」っていうタイトルと、DVDのパッケージが
なんともチープなので見過ごしがちだけど、これはいいです。

観たい映画メモ

土曜日, 3月 7th, 2009

なんだか最近観たいが映画が目白押しです。
ここ数年そんなことがなかったので不思議です。
映画の状況が変わったのか、自分が変わったのか、たまたまなのか・・?

ということで観たい映画のメモです。
「俺も私も観たいと思っていたよ!」という方はご一報ください。
いっしょに観ましょう。

鴨川ホルモー

バーン・アフター・リーディング

デメキング

罪とか罰とか

チェンジリング

おっぱいバレー

ゼラチンシルバーLOVE

悲夢

少年メリケンサック

小三冶

トウキョウソナタ

金曜日, 3月 6th, 2009

トウキョウソナタ
2008年の日本・オランダ・香港の合作映画。
黒沢清監督、香川照之,小泉今日子主演。
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 審査員賞受賞作品。

目黒シネマで観ました。すごく良かった。

子供のころは、ほとんど毎回そうだったような気がするけど、映画館を出た後に
見慣れたはずの周りの風景がいつもと違うように見えることってありますよね?

目の前の景色がまるで映画のワンカットのように見えて目が離せなくなったり。
いつもの風景がなんだかよそよそしく感じられたり。
街を歩く人たちをまじまじと観察してしまったり。

つまり映画を見終わっても、その世界からすぐに戻れずにいて、
目の前の現実の世界と映画の世界を2重映しで見ているんだよね。

今回久しぶりにそういう感覚におちいりました。

(余談だけど、藤子不二雄の「まんが道」の話の中に、
西部劇の映画を見た観客が、みんなポッケに手を突っ込んで風を
切って劇場から出て行ったという描写があったけど、
昔の人は素直だったのだろうなぁ。いい話だ。)

扱っているテーマや話の設定は、オーソドックスなものだといえると思うけど、
映画世界のリアリティがすごいです。

観ていてものすごく「現代」を感じるし、そこに自分や自分の家族や友人たちを
見るし、くさいようだけど、そこから普遍的な何かも感じられた気がします。

(以下、抽象的なネタバレです)

しかしホント自分は、こういう構造の話が好きなんだなと思ったです。

こういう構造というのは、旅の構造とでもいいますか、
絶望して、彷徨って、ギリギリのところまで落ち込むんだけど、なんとか生還して、
その結果知らぬ間に、自分を縛り付けていた古い価値観から自由なって、
未だに状況は最悪だけど、最後は、希望の気配を感じて終わる、という構造。

というかこれは特殊でもなんでもなくて、物語のオーソドックスなパターンなの
だろうね。

サッド ヴァケイション

月曜日, 3月 17th, 2008

Sad_Vacation.jpg
サッド ヴァケイション

皆さんは観ました?
遅まきながらDVDで観ました。
『Helpless』『EUREKA』に続く青山真治監督“北九州サーガ”の第三作です。

例によって感想を、と思ったのですが、ちょっとすぐにはこの映画を解釈・判断できそうに
ないので、まとまったら詳しく書こうと思います。
ただ観ている間はかなり映画の中に引き込まれました。相変わらず絵がすばらしいです。
まずオープニングからいい。

解釈なしにただ観終わって思ったことを書きますと、10代後半のころに
人生というのは、日常の繰り返し、積み重ねである一方で、驚くほどノールールで
カオスなものなのだ、ということに思い当たり、かなりビビッた記憶があるのだけど、
その、生な人生の感じがこの映画にはよく出ていたように感じました。

「生な人生の感じ」というのは、例えば、小学校の担任の先生が離婚して今は
宝石商やっている、とか、あいつん家は家が事業で成功して金がうなっているけど
両親が両方とも浮気して家庭がぐちゃぐちゃだ、とか、同級生の○○さんがAVに出いているのを
観た、とか、そんな話を聞いたときに感じるあの感じです。(伝わってるか不安ですが)

登場人物たちは、各々にとってのそんな生なシチュエーションに対してそれぞれの行動をとって
いくのだけど、そこに何が込められているのかは、もう一回ぐらい観て考えようと思います。
ごめんなさい。

予断ですが、公式サイトにあるスライドショーの写真がいい感じです。

Ghost Rider

土曜日, 3月 15th, 2008

ghostrider.jpg
ゴーストライダー

DVDで観ました。
かっこええです。
ヒロイン役のエヴァ・メンデスもいいです。

島根に行きたくなりました

月曜日, 1月 21st, 2008

映画の感想文です。
今年は見た映画の記録をなるべく残していきたいと思います。
ということで、思ったことをタタタッと書きます。

天然コケッコー
tenkoke_01.jpg

くらもちふさこの名作コミックを、「リンダリンダリンダ」の山下敦弘監督が実写映画化。自然豊かな田舎町を舞台に、少女の淡い初恋と成長を爽やかに描き出す。中学2年生の右田そよが通っているのは、小中学生合わせても生徒がたった6人しかいない分校。ある日そこに、東京からの転校生・大沢広海がやって来る。クールでとっつきにくい雰囲気の大沢に、そよは次第に恋心を抱き始め……。脚本は「ジョゼと虎と魚たち」の渡辺あや。

以下感想です。

(さらに…)