流れ旅日記3 姫路~高松

5時くらいに姫路駅を降り、姫路城まで一通り街を歩き回る。
荷物を持ったまま夜の盛り場、宿候補などを探し、さらに疲れる。街自体は丁度いい広さで、なかなかまとまっていて歩いていて楽しい。
非常にボロい商売宿、逆にちょっと高級なビジネスホテルはあるが、サウナが見あたらない。
サウナが好きだ。
宿泊場所としては値段が安くて大抵清潔だし、何より風呂が広い。
俺は風呂に入るのが一番のリラックスだと考えるので、できればなるべく、風呂の広い場所に泊まりたい。
一度ロッカーに荷物を入れてしまうと、自分の持ち物を身近から離してしまえるのが良い。支給のガウンにはポケットが無かったりするので、携帯も財布も放り込んで本当に身軽になれる。
温泉旅館と違い、街中にあるのも魅力だ。泥酔した状態でそのまま寝床へ戻る事ができる。

難点といえば
他人の気配が近い/いびきがうるさい/ゴツゴツとした音が響いて何事かと目を覚ますと、無言で馬乗りになった血塗れバーリトゥードが繰り広げられている/何だか良く分からないが警察が誰かを手錠をかけて連れて行く/寝ている時ちんちんを触られる/労働者にひ弱さをネタに酒の肴にされる(以上全て体験談)

等々些細な点が多少あるが、俺は気にならないので本当にサウナは素敵だ。
なぜか人の気配がごそごそしている方が落ち着く質なので、むしろ安眠できる。

まあこういった確固たる信念を持って、俺は一人旅の際はなるべくサウナを探す。

で、実地調査という事で、そういう場所が好きそうな人が多いような気がする古い立ち飲み屋『まいど』に入る。
つまみとチューハイを頼み、忙しそうに立ち働くお姉さんの手が空いた時にサウナを聞くと、どうも分からないという返事。しかし、周りの常連さんに聞き回ってくれる。
結局知っている人がいなかったので、姫路はあまりサウナ文化が浸透していない事が判明。怪我の功名で周りの人達とちょっとお近づきになれて、楽しく呑む。
そろそろ出ようかな…と腰を上げかけた(立ち飲みだけどな)ところで、人懐っこい労働者のおっちゃんが入ってくる。かなりの常連のようだ。再びお姉さんがサウナの事を聞いてくれる。
安い宿ならば紹介できるが、やはりサウナは分からない模様。
とりあえず幾つかのねぐらの目星がついたので、おっちゃんに付き合ってしばらく呑む。世間話や互いの話をするのだが、やたらに気に入られる。
間違えて俺の酒に口を付けて酒を奢ってもらったりもする。調子のいいあんちゃんだ。50位か。元々広島で客引きをやっていて、ツテでこちらに流れ、水管系の工員に転身したらしい。
話半分で聞いていたが、お笑いを目指していた時期もあるらしく、一緒にヨシモト入ろうと誘われ続けた。
そのまま一緒にどっかに流れるような気配がしてくる。別に構わないのだが、俺にとっては宵の口なのでちょっと重い。
丁度良いタイミングで常連夫婦が来る。おっちゃんが店のお姉さんの後を引き継ぎ、サウナの場所を聞いてくれる。
「姫路でサウナッつったらあそこしかないよな!」
「あそこしかない」というのは、むしろあそこが最高というようなニュアンス。
クランクまで細かく表現した実に詳細な地図を書いてもらう。サウナ周辺の飲み屋マップ付きでなお素敵だぜ。
話の流れで今日が自分の誕生日という事を思い出し、3人に祝ってもらう。なかなかこんなバースデイも無いよな。

『まいど』は、店の気安さに気安い連中が集まっている印象。オッちゃんは店でもちょっと困った人のようだけど、店の顔の一部なのだろう。いいな。
うまく引き継ぎもできた感じなので、店を辞去する。
ひねぽん(270円)というつまみがうまかった。
鳥の薫製(カリカリ焼き)におろしあさつき乗せてレモンだれかけまわす。なぜひねぽん?

サウナには荷物だけ置かせてもらえるようなので、お言葉に甘えて再び街へ繰り出す。
サウナの周りは昼間に暗い雰囲気だった一帯で、しかし今はアーケードの街よりも明るくなっていた。盛り場だ。
交差点毎に私設警備員みたいなのが立っている。
ていうかよく見ると本物の警察。ひとつの交差点に四人たっているポイントもある。交通整理も多数。
よっぽど路駐問題が多いのだろうか?

スポーツバーのようなところで隣の客にその辺りの事を聞いてみると、盆は毎年警戒が強いそうだ。旅行者に見えるとしつこく聞かれますよ…なんて脅される。
その後も姫路一帯の盛り場と警官のバランスのような部分の話を聞き、勉強になる。むしろ知っておいた方が安心できるな。
隣のあんちゃんは酔っぱらってきて、取り締まりの話から風俗関係の話に発展していく。「地元の人間なら安心して遊べる場所知ってるけどね…教えとく?」とか、楽しそうに持ちかけてくれるが、あの~、あんたの連れのお姉ちゃん、じっと睨んでるよ。
とりあえずエロイ気分でもないので、その辺りは遠慮して店を出る。
少し通りを外れると、バイオハザードのような、相当スラム感ただよう道が続いていたりする。【空地ビル】【御元気な顔を見せて下さい】などという訳の分からない看板が多く、ちょっと背筋が寒くなる。

ちらっとショットバーで呑んでから、〆にお茶漬けでも食べようと和食風の店に入る。
誰もお客がいなくて一瞬後ずさるが、バイトの女子大生はよく行き届いていてちゃんと会話ができるし、つまみもうまかったのでくつろぐ事ができる。女子大生が帰ってからは、店の親父としみじみ飲む。気持ちのいいチルアウト感。
しばらくして他のお客さんが来たのでお茶漬けを頼んで腰を上げる。
女の子に飲ませたし、天ぷら1800円とか結構高かったのである程度の値段は覚悟したのだが、3000ちょいで店を出た。多分最後の茶漬けとか全部サービスだな…
良い店でした。

歩いていたらさすがに酔っぱらって腰が定まらなくなっていたので、シャッター前にしゃがみ込む。町中で路上に座り込むなんて、何年ぶりの事だろう?気持ちよかった。

サウナに戻り、しつこく水とお湯を繰り返して体の毒を出す。
泥のように眠った。風呂も寝床も清潔で、実に清々しい「サウナハワイ」であった。
翌日、瀬戸内海を越えて2度目の高松に向かう。

5 Responses to 流れ旅日記3 姫路~高松

  1. shimada より:

    いいね。俺はかなり面白く読んでるよ。

  2. nagashima より:

    3人にはない面白さだ。
    そよかぜにも新しい風が吹いた感じだよ。

  3. べに より:

    励みになります
    がんばります

  4. Ken Mccullick より:

    博主的文章写的不错,但有个问题,访问你博客速度很慢,我想可能是因为谷歌字体的原因导致的,建议博主可能改善的。

  5. 博主的文章写的不错,但有个问题,访问你博客速度很慢,我想可能是因为谷歌字体的原因导致的,建议博主可能改善的。

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